2017年1月31日 火曜日

人気ラーメン店の全株式を譲渡。世界を目指すためのM&Aという選択(4)

Written by 小宮一哲 株式会社YUNARI

小宮一哲社長

第4回 M&Aで小宮さん自身が変わったこととは

さて、M&Aで小宮さんのなかで何が変わったのだろうか。

「仕事が嫌いだと思っていたが、本当は好きだと気づいた」と笑わせながら、「社長を辞めるという選択肢が増えたことでしょうか」と話し出した。

「日本にはラーメン店は3万5000店以上あります。いまだにラーメン人気は続いていて、次々と新規店がオープンしていますが、一方の終わり方はどうでしょうか。ラーメン屋の多くが個人店舗で、閉店しておしまいというのが大多数です。M&Aをする前は、トップに立つのは小宮一哲で、続けるにしろ、引くにしろ、そのすべての決定権は僕にありました。でも従業員がいるなか、個人的に僕が引くという選択肢はありません。でも現在は違います。日本一にする、世界一にするという目標に向かうなかで、もしかすると新しいビジネスがしたくなるかもしれません。そんなときに従業員の将来を心配することなく、誰かにYUNARIをお任せすることができる。人生の幅が広がりました」

そして多くのラーメン店経営者に、新しい道を示したともいえるのだ。今後、M&Aにより業態を変えるラーメン店が登場してくるかもしれない。

さて、小宮さんはいまもYUNARIの社長として手腕を振るう一方で、新しくスタートしたビジネスがある。それが『ニッポン元気モリモリ株式会社』である。

目指すのは社会人のためのサークル活動だという。そのため同社では無料コミュニケーションアプリ『CIRCLE(サークル)』を開発。多ジャンルのなかから自分にピッタリのサークルを見つけ、好きなことや夢中なものを共有できる仲間が探せるというもの。

なぜ、この新規ビジネスをスタートしたのだろうか。

「海外進出を目指す一方で、やはりラーメンの屋台骨を支えるのは日本。そんな日本の人口が減ってしまっては、ラーメンを食べてくれる人も減ってしまいます」

そこで考えたのが人口を増やす会社なのだという。こちらは焦らず、少しずつ大きくしていきたいという思いで取り組んでいるそうだが、小宮さんのビジネスの主語はずっと“ラーメン”なのである。ただこうした新事業もM&Aなくしてはできなかったはずである。

小宮さんがM&Aで気付いたのは、「やっぱりラーメンが一番好き」ということだったようだ。

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人気ラーメン店の全株式を譲渡
日本にある3万5000店以上のラーメン店の多くは個人店舗。いい意味でも悪い意味でもそのすべての決定権は経営者個人にあり、従業員を抱えた中、個人の想いだけでに事業の方向性を転換する選択肢は難しい。
千駄木で『つけめんTETSU』一号店をオープンし、8年で年商20億円の人気店につくりあげた小宮氏は、2014年、経営母体である株式会社YUNARIの全株式を譲渡。東証一部上場企業の株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングスと資本提携を結んだ。
従業員の将来を心配することなく、誰かに任せられる選択。多くのラーメン店経営者に、新しい道を示した小宮氏の経営ビジョンと波乱の人生、らーめんへの想いを4回にわたってお届けする。
Writer
小宮一哲 株式会社YUNARI
1976年東京都生まれ。株式会社YUNARI代表取締役。高校をわずか3日で中退後、就職。ワーキングホリデーを経て大検を取得し、大学に進学。卒業後は株式会社ファーストリテイリングに入社、さらにセコム株式会社を経て、27歳で「つけめんTETSU」を創業。つけめんに”焼き石”を付けることで話題をつくり行列店となる。現在、24店舗を経営。「ラーメン of the year TOKYO1週間」最優秀賞など多数受賞。そして2014年、株式会社YUNARIの全株式を譲渡。世界一のラーメン屋を目指し、新たな事業展開を行なっている。
小宮一哲社長
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